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FRP製品を笑顔と共に

第六回: FRP製品の真実~ ダンボールとの相性

株式会社 FRPカジ メールマガジン

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┏┏┏┏ ハンドレイアップGFRPの真実

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2021年10月1日

 

第六回: FRP製品の真実~ ダンボールとの相性

 

 

 

<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

 

・FRP製品の真実~ダンボールとの相性

 

 

 

<FRP製品の真実~ダンボールとの相性> ━━━━━━━━━

 

前回のメルマガではFRP製品を扱う上で1番初めに味わう試練として、

肌のチクチク問題があり、それに対する当社独自の問題解決策があることに関してご紹介しました。

 

 

今回のメールマガジンでは、FRPとダンボールとの相性について、

色々な観点からご紹介させていただきます。

 

 

段ボールは主に物の配送や梱包に使われるごく一般的な材料ですが、当社では全く別の用途として二次利用をしています。

 

【段ボールの2次使用例】

 

一般的な用途とは異なりますが、FRP成形工場における段ボールの一般的な二次利用として以下の5点が挙げられます。

 

‐耐蝕機器成形の工場ではタンクの内面の養生や鏡板や底板成形時の床に敷く養生

 

‐一般成形品工場での成形型の下に敷く養生

 

‐2次成形時に複数層のガラス繊維にマトリックス樹脂を含侵する際の下敷き

 

‐部品取付時や成形時の際に樹脂パテを載せる平面トレイ

 

‐製品出荷時に梱包

 

 

 

私も長年段ボールを使用してきて、

前々から感じていたのは、段ボール上で数回マトリックス樹脂をガラス繊維に含侵する作業を行っていると、

硬化したマトリックス樹脂の層が形成され、

「鉄板の様に剛性が出る」

ということでした。

 

そこで段ボールにマトリックス樹脂を含侵させて硬化した際の材料特性を調べたいと思いましたが、

単純に引張試験を行っても面白くないと感じました。

 

実際に形状を有する段ボールにマトリックス樹脂を含浸させた場合にどのような特性が出るのか。

 

そのようなことを評価することを目的に段ボール椅子を2脚購入し、

外面をマトリックス樹脂にてトップコート処理をした椅子と、

マトリックス樹脂を含浸させていない購入したままの椅子で相対比較する事を思いつき準備にとりかかりました。

 

評価に使用した段ボール椅子は、

埼玉にある株式会社アースダンボール様の

「ダンボールキッズチェア」 300×310×379(深さ) mm

です。

 

※段ボールキッズチェアの情報

https://www.bestcarton.com/cardboard/box/0144.html

 

 

 

購入後に不飽和ポリエステル樹脂にてトップコート処理を行い、耐荷重を相対的に比較してみました。

 

細かい試験方法は当社YouTubeチャンネルにて公開していますのでご覧ください。

 

【FRPカジ】段ボール椅子にFRPの樹脂を塗ったら最強!?(FRPカジ公式Youtubeチャンネル)

 

※YouTubeでの段ボール椅子を使用した評価紹介に関し、株式会社アースダンボール様より快く承諾をいただいています。

 

結果はトップコートなしの椅子が設計耐荷重100㎏のところ2倍近い数値(211kg)となり、

トップコートありの椅子はなんと3倍強(303kg)となりました。

しかも椅子はつぶれるわけでなく、足部分のマトリックス樹脂の部分的な損傷にとどまりました。

 

私の正直な感想として、ガラス繊維の代わりに段ボールを強化材とした複合材料とすることで、新しい用途展開ができるのではないかと感じました。

廃棄処分的にも段ボールであればガラス繊維と違い焼却処分ができるので、

当社が普段の廃棄物処理事業で盛んに訴えている、

 

「地球に優しいFRP廃棄法」

 

にマッチしていると感じました。

 

今後もさらに新しい事にチャレンジして行きたいので、

もし一緒に何かできるアイデアをお持ちの企業や研究機関・大学の方々はお気軽にお声がけいただけると幸いです。

 

 

 

今回のメルマガではFRP製品の真実~ダンボールとの相性についてご紹介しました。

 

 

 

次号メルマガでは、FRP製品製造の真実~究極の手加工ということについてについて取り上げたいと思います。

 

 

 

FRPを取り扱っている方や今後取り扱いたい方にとっての一助となれば幸いです。